特別企画 埼愛キムチ新聞を振り返る・その3

 『埼愛キムチ新聞』の過去の記事タイトルと冒頭部分を紹介する特別企画の第3弾です。

 過去の新聞は「誰もが共に生きる埼玉県を目指し、埼玉朝鮮学校への補助金支給を求める有志の会」HPで読むことが可能です(PDFダウンロード可能)。是非、多くの方に読んでいただきたいです。

第11号(2022年1月)・○○からみる朝鮮学校 その6  詩・その2

これが おれたちの学校だ

 一九四八年四月、東京都京橋公会堂で開かれた朝鮮人教育不当弾圧反対学父兄大会に寄せた朗読のための詩

元 朝鮮初級学校長の詩 2

  子供たちよ
  これが おれたちの学校だ
  校舎はたとえみすぼらしく、
  教室はたった一つしかなく、
  机は
  君たちが 身ををよせると
  キーッと不気味な音を立て(…)


 この詩の作者である許南麒は1918年、当時は既に日本の植民地であった慶尚南道亀浦に生まれました。1939年に日本に渡り、日本大学芸術学部映画科に在学した後、中央大学法学部を卒業しました。植民地支配から解放されたあとは、民族団体の文化部門の職員や民族新聞での記者を経て、この詩が書かれた当時は現在の川口市元郷にあった朝鮮学校で学校長をしていました。(…)

第12号(2022年3月)・朝鮮学校をもっと知る その5 「さいたま市外国人学校児童生徒保護者補助金」問題を考える

 現在、埼玉朝鮮学園(学校)に対する埼玉県の補助金は2010年度から不支給となっているが、埼玉県下の市レベルでは、朝鮮学校に子どもを通わせる保護者を対象とした補助金が支給されている。朝鮮学校が所在し、学校保護者が最も多く居住するさいたま市でも同種の制度がある(『さいたま市外国人学校児童生徒保護者補助金』。初級部は年間2万円で月額約1,666円、中級部は年間4万円で月額約3,333円)。(…)

第13号(2022年5月)・朝鮮学校をもっと知る その6 「高校無償化」からの朝鮮学校排除

  キラキラ光る無償化の文字
  私たちの心を躍らせた
  手を振って去る無償化の文字
  私たちの心を凍らせた

 これは2010年に京都朝鮮高級学校に通う女子生徒によって書かれた詩である。

 民主党政権下、2010年度から「高校無償化」制度が開始されると聞き、当事者はみな喜んだ。なかでも、外国人学校にも適用される方向で制度設計がされていると聞いた朝鮮学校関係者にとっては、喜びもひとしおだった。それまで学校教育法上の認可を取っているにしても、それは「各種学校」に過ぎないということで、国からの公的支援の対象からはことごとく外されてきたからである。(…)

埼愛キムチ新聞第27号(2024年9月14日発行)より


「埼愛キムチ新聞」は埼愛キムチの頒布会毎に発行しています。このページやPDF版を、周りの方々にぜひとも広めていただき、埼玉朝鮮学校をはじめ朝鮮学校の現状を多くの方々に知っていただけたらと思います。