○○○から見る朝鮮学校 その7 ドキュメンタリー映画

 朝鮮学校を知るには、朝鮮学校や外国人学校について書かれた書籍を読むことや、朝鮮学校や支援団体などが主催する公開授業や学校見学イベントに参加するといった方法もありますが、朝鮮学校を題材とした「ドキュメンタリー映画」などの映像を見る方法もおすすめです。

『ウリハッキョ』(金明俊監督、スタジオヌリムボ、2006年、131分)

 ウリハッキョとは直訳すれば“私たちの学校”。舞台は札幌市にある北海道朝鮮初中高級学校。韓国の映画監督が同校に併設されている寄宿舎に3年間寝泊まりしながらおさめた、児童・生徒、教員、そして学校を取り巻く人々の様子が描かれている。韓国では劇場公開、日本では自主上映され、多くの人々に朝鮮学校との「出会い」を提供した記念すべき作品です。

『60万回のトライ』(朴思柔監督 朴敦史助監督、コマプレス、2013年、106分)

 高校ラグビーの強豪校でもある大阪朝鮮高級学校(当時)ラグビー部の奮闘の日々を追った作品。時は2010年4月、日本政府による高校無償化からの排除や地方自治体の補助金停止などの現実に直面しながらも、ひたむきに「全国制覇」の夢に向けて猛練習を積み重ねるラガーマン達の姿を、韓国出身のジャーナリストが素晴らしい作品に仕上げました。

『ウルボ~泣き虫ボクシング部』(李一河監督、2015年、86分)

 「ウルボ」とは“泣き虫”のこと。負けて涙するだけでなく、勝っても涙する東京朝鮮中高級学校ボクシング部のウルボの姿をおさめた青春ドキュメンタリー。高校無償化からの排除やヘイトスピーチが吹き荒れる世の中で、朝鮮人としての「誇り」と「葛藤」が共存する生徒たちの姿がまぶしい作品です。

埼愛キムチ新聞第14号(2022年7月9日発行)より


「埼愛キムチ新聞」は埼愛キムチの頒布会毎に発行しています。このページやPDF版を、周りの方々にぜひとも広めていただき、埼玉朝鮮学校をはじめ朝鮮学校の現状を多くの方々に知っていただけたらと思います。